こんにちは!
みなさん楽しいどうぶつの森ライフを送ることができていますでしょうか?
私はどうぶつの森ポケットキャンプ(ポケ森)ライフとあつまれどうぶつの森(あつ森)ライフを楽しんでいます:)
今回はそこに登場する”Tom Nook”(たぬきち)に焦点を当てていきたいと思います。
こちらの記事ではたぬきちがどうして”Tom Nook”と呼ばれているのか、タヌキ”tanuki”(“tanooki”)の視点から考察しました。
この記事では”Tom Nook”の”Nook”が持っている意味を考え、”Tom Nook”について考察していきます。
恐らく順番としては”tanuki”(“tanooki”)から連想される言葉が”Tom Nook”であることが始まりだったのでしょう。”Nook”という名前にするかの検討段階で、”nook”の持つ意味とたぬきちというキャラクターを組み合わせるとさらに面白くなるのではないかと考えたのではないでしょうか。
それでは見ていきましょう!
※英語勉強中のため、少しの知識と主観で解説します。それでも大丈夫という方、よかったらゆっくりしていってくださいね!!
Nookの意味
下の記事で、たぬきちの英名”Tom Nook”とタヌキを意味する”tanooki”は語感が似ており、”tanooki”から”Tom Nook”が連想されたのではないかと説明しました。
キャラクターの名前はある種のシャレでつけられることはよくあることだと思います。しかしながら、”Tom Nook”の”Nook”(ぬーく)には他にも意味が込められていそうです。
Tomという名前にも表れているように、”Tom Nook”という名前は英語で構成されています。
“Nook”も英単語として存在しているので、”Nook”の定義について確認しておきましょう。
Oxford Learner's Dictionariesでは次のように説明されています。
a small quiet place or corner that is sheltered or hidden from other people
他の人から隠された小さくひっそりとした場所やすみっこの部分、つまり部屋のすみっこや人目につかないところをイメージさせる英単語になります。
例えば”A shady nook in the garden”は「庭の木陰」という解釈ができます。
つまり、”Tom Nook”を日本語訳すると、「すみっこのトム」になります。たぬきちは「すみっこのトム」なんです!とても気弱で恥ずかしがり屋のキャラクターのように感じられますね。実際には商売の場でぐいぐい前に出ていけるタイプのキャラクターなので、大きなギャップがあるよう思えます。
しかし、たぬきの本能的には、夜行性であり暗いところで生活することが普通です。そういう意味では”nook”という言葉はタヌキ”tanuki”であるたぬきちと関連が全くないとも言えないのかもしれません。
見えていないところでは壁にくっついたり部屋を暗くしたりするとリラックスできるのかもしれませんね:)
Nookに秘められた面白い背景
“nook”単体で見ると、すみっこという意味になりますが、”nook”には有名なidiom(イディオム・慣用句)があります。
それが、”every nook and cranny”です。
Oxford Learner's Dictionariesでは次のように説明されています。
every part of a place; every aspect of a situation.
「場所や状況の全ての部分」ということで、「あらゆる所(こと)をすみずみまで」をというイメージを持つ慣用句に変身します。
使用例
We searched every nook and cranny.
私たちは部屋を隅々まで探した。
The wind blew into every nook and cranny.
風が隅々まで吹き込んできた。
そして、”Tom Nook”(たぬきち)はどうぶつの森の世界で商店を開いていました。※最近は不動産会社を運営しているようですが…
そのお店の名前は”Nook’s Cranny”と言います。※あつまれどうぶつの森ではつぶきち・まめきちが経営しています。
この名前、どこかで見たことありませんか?
そうです!”Nook”はたぬきちの英名”Tom Nook”の”Nook”かつ「すみっこ」であり、”Cranny”は”Nook”とともに使われる慣用句(イディオム)”every nook and cranny”を構成するパーツの1つなんです。
たぬき商店”Nook’s Cranny”は”every nook and cranny”に由来しており、たぬきちの英語名”Tom Nook”の”Nook”と言葉遊びの関係にあるのです。
ここまでを整理すると、
・たぬきちの名前はTanookiをしゃれてTom Nookとするのはどうか?
・Tomは良いとして、音合わせだけでNookにするのも…?
・Nookには有名な慣用句”every nook and cranny”があるよ。
・じゃあNookのお店はNook’s Crannyっていうのはどう?
・Nookは音合わせだけじゃなく、たぬきちにあった名前なんだね。
・・・
これでスッキリでしょうか?私はまだスッキリできません!
これだけでは”Nook”がたぬきちに合った名前と言い切ることのできない煮え切らない部分がありますよね。たぬき商店が”Nook’s Cranny”だからといって、”Nook’s Cranny”の元となったのは”every nook and cranny”で、隅々までという意味の慣用句です。どこにもお店という意味は含まれていません。”Nook”を使ってたぬき商店を表現するなら”Nook’s Store”とかでも良いわけです。
わざわざ”Nook’s Cranny”にしたということは、”Cranny”を使用した方がユーモラスに慣用句という遊び心を表現できるだけではなく、たぬきちに親和性があると考えたからでしょう。次は”Cranny”について、見ていきます。
Nookだけじゃない。Crannyに隠された意味
先に挙げていた2点。
・Nookには有名な慣用句”every nook and cranny”があるよ。
・じゃあNookのお店はNook’s Crannyっていうのはどう?
この2点の間に下記が入れば、音から連想された”Nook”が意味の上でもたぬきちに合った言葉に変身した経緯が分かります。
・Crannyには○○の意味があるよ。
“Cranny”の持つ○○を探っていきましょう。
Cambridge Dictionaryでは次のように説明されています。
a small, narrow opening in something solid:
「頑丈な何かの中の小さく狭い穴やすき間」
Oxford Learner's Dictionariesでは、
a very small hole or opening, especially in a wall
「とても小さい穴やすき間、特に壁にある」
どちらも、小さな穴やすき間のことを指していることが分かります。
日本語として一言で表すと(壁などの)割れ目やひびといった意味になります。
ここで関連してくるのはたぬきちがタヌキ”tanuki”(もしくはアライグマ”raccoon”)であることです。野生のたぬきの住処は穴の中です。岩の割れ目で空間のあるところや、木の割れ目の空洞部分、草むらで囲まれた土の上など、上に挙げた”cranny”の語義と一致する部分で生活をしています。タヌキの生態と”cranny”は関連があるのです。
これを踏まえて”Nook’s Cranny”を見ると、①、②のように違う方向からも関連性が確認できます。
①”every nook and cranny”という慣用句からユーモラスに関連させることができる。
②たぬきち”Nook’s”の住処は”Cranny”と解釈することができる。
“Nook”を”Cranny”と組み合わせることで、たぬきちの名前が”Nook”でないと成り立たない背景がより際立ちます。
Tom Nook まとめ
たぬきちの名前に“Nook”が採用されたきっかけは”tanooki”にあったのかもしれませんが、”nook”という英単語を掘り進めていくと、たぬきちとの意味上の関連についても妥当性があるように思えてきたのではないでしょうか!
たぬきちの名前が”Nook”だったからこそ”Nook’s Cranny”が生まれたのだと考えると、たぬきちの名前が”Nook”だったのもの偶然ではないのかなと思ってしまいます。
本当のことは分かりませんが、単なる音遊びだけでなく、じっくり吟味されてつけられた名前が”Tom Nook”だったのかもしれません。
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それでは¡Hasta Luego! また別の記事でお会いしましょう:)